半導体・製品開発プロセスに
特化した事業部がご提案!
半導体製品の開発・設計段階での
不良検出や解析力を高め、
品質と信頼性を確保
半導体TEG評価
TEGウェハ(チップ)
ソリューション
東芝ビジネスエキスパート株式会社の生産技術ソリューション事業部は、
半導体・製品開発プロセスの全工程をフルサポートし、
お客様ビジネスのモノづくりの課題をスピーディに解決いたします。
当事業部の「TEGウェハ(チップ)ソリューション」は、
PKG開発や実装プロセス開発、装置開発などにおける評価や不良解析で必要となる
「TEGウェハ」のカスタム設計・試作開発をサポートしています。
東芝グループとして蓄積した高度なノウハウと充実した設備、リソースをフル動員して
お客様のビジネスシーンで有効で最良なTEGウェハを作り出します。
デバイスやモジュール、プロセスの
品質保証の要、「TEG」とは何か?
TEGとは何か?
「TEG(Test Element Groupの略)」とは、半導体プロセスやデバイスの評価を行う、ウェハ上に形成されたテストチップ(テストパターン)のことです(写真1)。
異なる回路パターンの特性評価を行い、ICやLSIといった半導体などの設計・製造時に発生する不良などの評価・解析を行います。
一般的にTEGは、「1.プロセス」「2.デバイス」「3.回路」の3つの用途・目的に分類され、「プロセスTEG」は回路パターン形状や配線などの評価に、「デバイスTEG」はデバイスの性能や特性評価に、「回路TEG」はメモリーやユニットセル単位の部分評価に利用されます(図1)。
例えば、完成した製品デバイスは、様々な回路が一つになってしまっているため、万が一不良を起こした場合、原因を切り分けることが非常に困難となります。そこで、回路をバラバラにした「テスト用素子(TEG)」を製造し、対象になる回路をチェックできるようにしておけば、正常か否かの判断がつきやすくなります。製品デバイスのほか、製造工程における検証用サンプル、製品出荷時のサンプルテストなど、必要なシーンで様々な形態や種類のTEGが存在します。最先端IoT機器や車載用半導体デバイスなど開発・設計段階から「品質・信頼性の作り込み」が不可欠で、TEGは、製品デバイスや製造プロセスなどの不良スクリーニング解析や各種性能試験などに欠かせないツールとなっています。
- 図1
- TEGの使用用途としては、TEGにより半導体製造装置やライン、プロセスのどの工程が問題なのかを発見でき、迅速に対策をとることができます。特にデバイス生産での不良、工程異常の早期発見、組立後の信頼性評価等に役立ちます。
機能性材料の評価など応用が加速
様々な産業ビジネスでのニーズが上昇
TEGの応用分野
TEGは、製品デバイスやモジュール、製造プロセスなどの信頼性評価、電気特性の測定・評価のほか、機能性材料の評価など、様々なビジネス分野で導入が進んでいます。例えば、半導体材料メーカーでも、ベンチマークなどの各種材料評価のテスト・指標としてTEG導入の有効性と需要が高まりつつあります。
今後も、 IT、車載、ロボット、ライフサイエンス、エネルギー、環境関連、航空・宇宙など、様々なビジネス分野の生産現場でニーズが増えています。
TEG開発のために必要な
5つのプロセスフローをサポート
TEGウェハ(チップ)ソリューション
当事業部がご提供する「TEGウェハ(チップ)ソリューション」は、「TEG設計」「成膜」「パターニング」「めっき・バンピング」「各種加工」の5つのプロセスフローでお客様のビジネスシーンに必要とされる各種TEGツールのご提供が可能です。
お客様のビジネスシーンにおいて特性評価や不良解析などの課題・ニーズをヒアリングさせていただき、TEGのカスタム対応や材質・サイズ、構造、パターン設計などをご提案いたします。
当事業部は、東芝グループとして超小型モジュールやパワーモジュールの実装構造設計、部材評価、プロセス評価のスペシャリストであり、半導体製品デバイスの試作から量産化支援までトータルサポートが可能です。
長年にわたり、半導体開発・製造に携わってきたエキスパート・エンジニアが、お客様のお悩みを解消し、ビジネスを確実に成功へ導きます。カスタムTEGが初めてのお客様でも、安心してご依頼いただけます。
TEG製作のプロセスフローと提供サービス
TEG設計
- PKG開発
- 実装プロセス開発
- 装置開発
- 特性評価
- 機能評価
- 材料評価
- などに合わせたパターン設計(カスタム設計対応)
お客様の高度な仕様要件はもちろん、ビジネスシーン、使用環境などを加味したTEGの提案から設計を実施します。豊富な後工程(実装)の経験を活かし、ただ設計を行うのではなく、お客様のご要望に応じ、構造設計の段階からサポートすることも可能です。「微に入り細に入る」提案力こそ当社の強みです。
成 膜
- PVD(スパッタ)・CVD法による薄膜形成
- 単層膜(金属膜・絶縁膜・窒化膜・酸化膜等)形成
- 積層膜形成
「成膜」では、PVD(スパッタリング)法やCVD法による導体膜や絶縁膜を形成し、お客様のご要望に応じた単層膜・積層膜形成を行います。成膜の品質はTEGの性能や安定性を左右するため、前工程において良質かつ確実な成膜形成を心がけています。
パターニング
- フォトリソグラフィ(マスクレス露光装置有)
- ウェットエッチング
- ドライエッチングによるパターン形成
- 試作例:
- ファインピッチパターン・デイジーパターン・
RDL(再配線)形成・厚膜レジスト加工など
シリコンウェハやSiC(シリコンカーバイト)、ガラスなどの基板上に、パターン形成を行います。通常の「フォトマスク」を使用せずに様々な高精細パターンを作製することができる「マスクレス露光装置」も有し、高精度と低イニシャルコスト化、短納期といったご要望にもお応えいたします。
めっき・
バンピング
- 電子機器の小型化・多様化
- 高機能化を追従するバンプ形成
- 試作例:
- RDL(再配線)形成・Cuピラー(+はんだ)・
はんだ/Auバンプなど
電子機器などの小型・軽量化に貢献する「めっき」や「はんだボール」によるバンプ形成をサポートいたします。お客様のTEG仕様に適した工法をご提案するほか、「個片化されたチップ」などでも対応可能な場合もあるので、お気軽にご相談ください。
各種加工
- バックグラインド(45um~)
- ダイシング(小型化・狭ストリート・特殊加工対応可)
- DAF貼付け(10um~)
半導体製造における前工程から後工程まで、充実した設備を有し、お客様のハイレベルな仕様にお応えするモノ、体制、システムを完備しています。
事例紹介
Thermal(発熱)TEG(ver.2)
- カスタム対応※材質、サイズ、パターン設計等、ご要望・ご相談にお応えします
- 「ワイヤボンディングタイプ」や「フリップチップタイプ」の選択も可能
- モジュール評価・各種材料(接合材、封止材、絶縁材)評価や熱設計ツールとして最適
- チップ表面温度が測定可能
※ 事前に本番を想定して温度と抵抗値を測定、実サンプルを抵抗値でモニタリング
「世の中にないもの」をお客様とともに
ゼロから創り出すという真価
お客様対応フロー
東芝ビジネスエキスパート 生産技術ソリューション事業部は、打ち合わせから企画・設計、実装、評価・解析までワンストップサービスでご対応可能です。
ゼロからのデバイス開発や、パワーモジュール、MEMSモジュール、小型モジュール、センサーモジュールなど先端分野の製品開発など、東芝グループのリソースを駆使し、高品質かつスピーディーにご対応します。
お客様対応フロー
ヒアリングから納品にいたるまで、ビジネスでの課題、ご要望するTEGの仕様をご確認しつつ、お客様との密接な関係を構築しながら、試作品製作や製品化・量産にいたるまで手厚くサポートさせていただきます。また、TEGカスタマイズはもちろん、最先端テクノロジーを搭載したIT/IoT機器や家電、車載機器、医療・研究機器など、あらゆる製品や現場での製作事例を多数持ちます。
初めての半導体製作をするお客様にも二人三脚となり、製品化まで懇切丁寧にご対応させていただきます。お客様のニーズにマッチするベストな工法をご提案します。
「世の中にないもの」を企画の段階からサポートできる
これこそが、当事業部の最大の強みです。
FAQ & 基本用語解説
FAQ
- Q1 試作品の最小ロット(個数)は?
- A. ウェハ1枚から可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
- Q2 はじめてTEGを作る場合、こちらから何を用意すればいい?
- A. すべてこちらで用意しますので、取り立ててご用意していただくものはありません。
- Q3 対応可能なサイズは?
- A. 加工内容によって対応サイズが異なりますので、別途相談ください。
- Q4 バラ販売はできる?
- A. 1ウェハからの加工となるため、バラ販売は行っておりません。
- Q5 膜構成などは、提案可能か?
- A. お客様のご要望、ご意向を伺った上でご提案可能ですが、要件・仕様どおりの保証はできません。
- Q6 TEGの一部加工だけでも対応できる?
- A. サポート可能です。
- Q7 他社で難しいと断られた仕様のTEGを作れるのか?
- A. 可能な場合もあるので、あきらめずにぜひご相談ください。高度な技術やノウハウ、リソース、様々な産業ジャンルでの製作事例が多数ございますので、まずはご相談ください。
- Q8 初心者で知識が乏しいが、対応可能なのか?
- A. お客様と当社間で納得いくよう、案件を進めてまいりますので、TEG製作が初心者の方でも安心しておまかせください。
- Q9 製品完成後の加工は可能ですか?
- A. 加工可否については、まずはご相談いただき、判断させてください。
- Q10 カスタムTEGの依頼は、どうすればいいの?
- A. ご要望をお伺いした上で、当社から仕様をご提案するなど案件により個別に進めさせていただきます。
- Q11 カスタムTEGのおおよその納期は?
- A. TEGの仕様によりますが、設計からスタートとなるため、最短で2か月程度、最長で半年(約6ヵ月)以上となります。
- Q12 TEGのアフターサポートと製品保証期間について教えてほしい
- A. TEGは試作品の扱いとなるため、製品保証などアフターサポートは行っておりません。
- Q13 海外工場でTEGを使用したいが、輸出や納品サポートは可能か?
- A. サポートは可能です。ただし、輸出管理の手続等が必要となり、時間やコストを要すため、あまりおすすめいたしません。
- Q14 試作製作後に量産したい場合は、どういった手順になるのか?
- A. 基本的にTEG製作では、量産の案件はお引き受けしておりません。
- Q15 サンプル品の製作は可能か?
- A. 可能です。製作の詳細は、直接お問い合わせください。
基本用語解説
- TEG
- TEGとは、Test Elementary Groupの略。設計・製造上の問題を見つけ出すための評価用チップです。
- IC、LSI
- ICとは、Integrated Circuitの略。トランジスターやダイオード、抵抗、コンデンサーなどの電子部品を集積し、半導体チップ上にまとめたもの。LSIは、Large Scale Integrationの略で、多数の集積回路(IC)群に相当する機能を、1枚の基板に集積化したものです。
- 実装プロセス
- 半導体素子やICチップ等を電子基板等に装着・固定し、動作可能な状態にしていく過程です。
- PKG
- 半導体素子を外部から保護する樹脂部分と、半導体素子を電気的に接続するための外部端子から構成されたものです。
- 成膜
- 対象物に薄い膜をつける技術です。
- PVD
- PVDは、Physical Vapor Depositionの略。真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着のことです。
- CVD
- CVDは、Chemical Vapor Depositionの略。熱CVD、プラズマCVD、光CVD等の化学蒸着のことです。
- フォトリソグラフィ
- 写真現像技術を応用した超微細な集積回路のパターンを作成する技術です。主に、半導体の集積回路やプリント基板、モニタ(ディスプレイ)、印刷・製版などの分野に利用されています。
- ウェットエッチング
- ウェットエッチングは、溶液中に回路基板を浸し、不必要な部分を腐食・分解して取り去ることです。
- ドライエッチング
- ドライエッチングは、プラズマガスやイオンを用いて、不必要な部分を取り去ることです。
- めっきバンピング
- めっきによる突起電極形成方法。狭ピッチパターン対応が可能なプロセスです。
- ダイシング
- 半導体のウェハ上に形成された集積回路などを、ダイシングソーやレーザーなどで切り出し、チップ化することです。
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東芝ビジネスエキスパート 生産技術ソリューション事業部